落選通知に講評
ま、落選したんですけど…
ちょっと嬉しい。
講評を付けてくださってました。
初めて、最後まで読んでくれた人が現れました。
自費出版させるためにという気もしないではありませんが、プロの編集者に褒めてもらえると、ある程度の水準には達してるのかなと自信がつきました。
【以下、その講評】
■ギフチョウを探していた小学生の前に、過去からのタイムトラベラーが現れて、家の行く末を尋ねたことから始まる壮大なファンタジー小説「岐ふ蝶の舞ふ春に」を拝読した。時代は弥生時代から室町、戦国を経て令和をカバーしている。超能力も登場するので、忍者が活躍するのを好む時代小説ファンのみならず、SF小説ファンもカバーする内容となっている。「正義を貫くヒロイン=野間家の姫君、揚羽を助けるために多くの男達が奮闘する」のはファンタジー小説のいわば王道とも言え、本作はそれを踏襲している。
■現稿は【一 不戦の女神】「悲運の城」「揚羽という名」「時駆ける機」「ラスボス戦」「胡蝶の夢」「後話 神話と伝説」、【二 時間樹の形】「不在の時間枝」「分裂の時間枝」「呪われた時間枝」「真・栄光の時間枝」からなり、さらに章に分かれている。登場人物も多いため、人物紹介があるのはありがたい。登場人物によってはA流、B流によって人生が変わり、自分でキャラクター設定するRPGファンには馴染みやすい人物設定となっている。
■また、先述したように物語が日本史を縦断しているので、今まで歴史に興味を持たなかった読者にとっても興味深い内容となっている。登場人物については詳しい説明が為されており、性格もわかりやすく分類されているので、お気に入りのキャラクターを見つけられるのではないだろうか。一見ばらばらで配置されたかに見えたそれぞれの登場人物が、やがて大きな流れの中に収斂されてゆく様は大いに見ごたえがあり、読了後に満足感を覚える読者も多いと思われる。
(中略)
■敢えて細々と指摘させて頂いたが、これも著者の資質を鑑みてのこととご理解頂ければ幸いである。おそらく著者の力量を持ってすれば、それほど労せずとも修正は可能だろう。
(中略)
滝や謎の猿などキーアイテムを配置しながら展開していくファンタジックな作品世界に魅力と可能性が感取される作品が、一冊の書籍として、より良い形に仕上げた上で全国の読者のもとへ届けられる日が訪れることを願ってやまない。
その後、この編集者と電話やメールで何度かやりとりした。
「この作品は本当に面白いのか。私には作品を書く力があるのか」という、私の心底の疑問にはこう答えてくれた。
■作品の質に関しては、自信を持っていただいて良いか思います。読み応えのある作品でありがなら、難解になることなく、読後感のよさも含め、魅力的な作品に仕上がっています。時代小説ファン、SF小説ファン双方を取り込む世界観も見事です。
■作家になりたい人は星の数ほどいますが、26万字の作品を最後まで書き切る新人は、そんなにいないです。
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